2024年4月
柳川うなぎ(柳川市)
柳河藩が特産品として統制下
今回紹介するのは、柳川市の名物「ウナギ」です。
まず、柳川ウナギのルーツを探ってみると、1765年に柳河藩士戸次求馬によって著された「南筑明覧」には、柳川の名物として鯉や鮒などが記されているものの、ウナギは見当たりませんでした。しかし、江戸後期の史料からは、ウナギ猟をする者(猟師)、ウナギを計量する者(斤量取り)、仲買、問屋という分業体制が出来ていたことがわかります。こういった猟師やウナギの流通に関わる人たちは、藩に運上という営業税を納めることになっていました。このような事実から、柳河藩がウナギを特産品として捉え、統制下に置いていたことがわかります。これらの歴史的な流れを見てもこの地域でウナギが盛んに扱われていたことが見て取れます。
柳川でウナギの一番の食され方は、「うなぎのせいろ蒸し」です。私もこの記事を書くにあたって、ウナギ料理を取り扱う「日の出屋」に行ってきました。やはり柳川のウナギは身がとても柔らかく、上品な味つけでとてもおいしかったです。皆さんも柳川を訪れた際は、ウナギを食してみませんか。
2024年4月