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福建労Webニュース

2014年8月6日(水)

「手根管症候群」で労災認定 労災で治療でき 安心

筑紫支部 佐伯輝義さん (板金工・68歳)

筑紫支部 佐伯さん佐伯輝義さん(68歳)は約50年間、板金工事に従事してきました。長年上肢を酷使し続けたことにより発症したとして、「手根管症候群」で職業病労災認定されました。

発症の経緯は、平成24年8月頃から、手首が痺れ出し、次第に痺れが増し、痛みを伴うようになりました。ついには痛みで夜も眠れない日が続くようになりました。生活に支障をきたしていましたが、そのつらさを我慢していました。

平成25年11月になり、この状況に耐えられず、整形外科医院を受診。主治医からは「手根管症候群」と診断を受けました。この時点では、佐伯さんは「手の病気になってしまった」という認識でした。佐伯さんから組合に電話があった際に、話の中で「手根管症候群」という単語が聞かれ、聞き取りの中で、職業病労災の話に。佐伯さんの「手根管症候群」は、仕事による酷使が原因だとして、労災申請をすることとなりました。

主治医にも、組合から『建設業の就労実態』を示して、職業病の可能性が大いにあることを訴えたところ、大きく頷いていたと言います。そして申請の準備が整い、平成25年12月に労災申請をおこないました。

手に負担かかる板金工

板金の運搬、加工、取付はどれをとっても、手首・指に過度の負担がかかります。『板金加工』においては、鉄粉により「もらい錆」を生じさせないため、慎重に長バサミを使用して、切っていきます。紙とは違い、板金という厚物を切るこの連続作業は手首に大きな負荷がかかり、手が攣(つ)ることなどは日常茶飯事。『板金取付』も同様に、ビス打ち時のトリガー(引き金)を引く連続作業などは手首を圧迫します。

この工程で長年酷使し続けたことが原因として、数々の資料を提出し、今年6月19日付で職業病労災認定となりました。監督署からの一報を受けた佐伯さんは「認定と聞いて、本当に嬉しい。ただの病気と思っていたから、労災で治療ができるとは思わなかった。手術などもして医療費の心配がなくなったことも良かった」と喜びの声。

労災保険は一切の治療費がかかりません。加えて休業補償・障害補償も請求できるため、「ただの病気」で済まされるのとは雲泥の差があります。「職業病のデパート」といわれる建設業です。職業病で苦しむ仲間は、多く埋もれていると思われます。福建労は、今後もあらゆる視点から職業病の掘り起こしをおこなっていきます。

2014年08月06日 | 福建労Webニュース |

 

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