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2022年6月
15代続く(株)庄分酢(大川市)
今回、300年の歴史のある(株)庄分酢(大川市榎津)に女性の会の石井さんと訪問し、常務の高橋清太朗さん(35歳、ご本人曰く15代目修業中とのこと)にお話しをうかがいました。
筑後川と筑後平野の米どころで酢の製造販売をされている(株)庄分酢。「庄分」という名は、所在地区が昔、庄分町と言われていたことからとのこと。また、江戸時代は柳河藩と久留米藩2つの藩によって形成された宿場町で、歴史的価値の高い地区とされています。蔵と母屋は、築290年以上で、大川市指定有形文化財に指定されています。1624年(宝元年)に初代清右衛門さんが大川榎津に移り住み、酒造りを始められ、4代目清右衛門さんが1711年に酢づくりに転向し、現在の14代目と続いています。
酢は、お酒を発酵させてつくります。製法も創業当時より変わらず、職人さんの手により子どもを育てるように愛情と手間暇がかけられています。暑ければ蔵の戸を開き、冷え込めば布団を被せるように木桶にむしろを巻いてやります。時代を経た蔵の柱には、「酢酸菌」が住みつき、その菌がまろやかな味を醸すと言われます。原料にもこだわられ、有機米を熊本の山都町の農家さんより分けてもらっているそうです。
地元のものを発信したいと、福岡市赤坂けやき店では店内の家具は大川家具が置かれています。年に2回の蔵開きには、コンサートなどのイベントも行われ、多くの方が訪れます。紹介者の石井さんも、「昔から色んな料理に庄分酢を使っています。お酢は体に良いし、簡単に美味しくいただけます」と絶賛です。
屋根裏の大きな梁がむき出しのレストランも雰囲気がとても素敵で機会があれば伺いたいと思った次第です。
2022年6月