福岡県建設労働組合

地元を見つめる宮若の守り猫

今回紹介するのは宮若市にある追い出し猫です。
宮若商工会の敷地内に大きな招き猫のモニュメントがあります。表は、ほうきをもってギョロリ。裏は手で招いてにこり。災いを退散させ幸福を招く、表裏一体型の招き猫です。

四百年前も昔のこと、現在の宮若市猫塚という所に西福寺というお寺があり、たいそうネコ好きな和尚さんが住んでいたそうです。ある時、お寺に一匹の大ネズミが住みつき、和尚さんを襲ったり、あたりを荒らしまわったり大暴れ。困り果てた和尚さんを見かねた寺の飼い猫は、何百匹の仲間のネコを集め、その大ねずみと長い時間死闘を演じました。追い出し猫はこの民話に基づいて、『災いを追い出し、福を招く』表裏一体型の縁起物として作られたそうです。開運招福の置物として、もしくはお守りとして地元の住民に愛されています。

縁起物として物品を販売している『追い出し猫本舗』を訪ねると、店舗には沢山の招き猫の置物が用意されていました。一つ一つが手作りで温かみが感じられます。また、店内には合格祈願のブースとして『猫神社』が作られていて、来訪者を楽しませてくれます。店主によると北九州や福岡市内の受験生の方がよく訪れるそうです。今日も追い出し猫は道行く人々を見守っています。
宮若市を訪れる際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか。